ナチス時代のバウハウス

mbcの第16回企画展「バウハウス1933-1945」展に関連した書籍を紹介します。
バウハウスという学校は確かに1933年を持ってその歴史に幕を閉じます。しかし、学校という機関がなくなっても、そこにいた人々は残るわけで、彼らが特にナチス・ドイツの時代にどうしていたのか?というのがこの展覧会で取り上げたテーマでした。バウハウスがナチスの圧力によって閉鎖を余儀なくされたため、戦後、バウハウスには「反ナチズム」のイメージ、ナチスに弾圧された悲劇のイメージがつくられ、このデリケートな分野は長い間、検証されることがないままでした。
1991年、ミュンヘン工科大学の建築博物館とベルリンのバウハウス・アルヒーフの主催で開かれたコロキウムは、この「神話化されたバウハウス」の現実に光を当てた初めての討議であり、その成果にさらに新たな論文を加えてまとめられたのが、Bauhaus-Moderne im Nationalsozialismus (Winfried Nerdinger編、Prestel社、1993)です。討議では、個々人の活動より、ナチズムの元でのモダニズムのあり方が重要なテーマでした。この本に触発された「バウハウス1933-1945」展では、むしろ個々人の活動の記録から、安易に1つにくくって語ることができないバウホイスラーの「その後」を紹介しています。



5-1『ナチス時代のバウハウス・モデルネ』
ヴィンフリート・ネルディンガー編 清水光二訳
大学教育出版:2002年
2,500円 ISBN:4-88730-479-X C3070


非常に興味深い内容。但し、これを読む前にバウハウスについての基本知識を持ちましょう。また、個人名が多数でてきます。登場してくる人物を知っていれば知っているほど深く理解できます。また、翻訳版には、原著にある膨大な図版が入っていません(口絵5点のみ)。なくても支障はありませんが、もし読んでみて、図版を参照したくなったら、原著を取り寄せてみましょう。


(5-2)Bauhaus-Moderne im Nationalsozialismus / zwischen Anbiederung und Verfolgung
Winfried Nerdinger (Hrsg.),
Prestel, 1993
ISBN:3-7913-1269-3


独語のみ。執筆者は、W.Nerdinger, Ute Bruening, Sabine Weissler, Rolf Sachsse, Magdalena Droste, Magdalena Bushart, Renate Scheper, Wolfgang Voigt, Ekkehard Mai, Peter Hahnの各氏です。

Last Update : 2004/02/04