2003/03/08 (土)

fauvisme
フォーヴィスム(仏)
野獣派。フランスの画派。芸術運動といってもマニフェストがあるわけでもなく、交友関係の上に自然発生した集まりで、1905年のサロン・ドートンヌでアンリ・マティス、モーリス・ド・ヴラマンクらの強烈な純色を配した作品が出品された 一室を、美術評論家ルイ・ヴォークセル(Louis Vauxcelles)が「野獣の檻」と揶揄したことが名称の由来である。グループには、他に、アンドレ・ドラン、ラウール・デュフィ、オトン・フリエス、アンリ・マンギャン、アルベール・マルケ、ジャン・ピュイ、遅れて参加したジョルジュ・ブラックらがいた。強烈な色彩が特徴で、自然を再現するという伝統的な役割から色彩を解放しようという野獣派の試みは、1908年頃には早くも運動としてのつながりが自然解消してしまったにもかかわらず、同時代の芸術家とその後の芸術運動に極めて大きい影響を与えた。(k.s.)

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